CB450 EXPORT/SENIOR1970-CB500T 1974

CB450 EXPO/セニア (1970年)

 世界初の量産DOHCエンジンを搭載したロードスポーツとして話題を集めたCB450は、デビューから5 年を経た1970年、再び本格的なモデルチェンジを受け、ドリームCB450 EXPOとセニアが誕生した。他のCBシリーズ同様、このEXPO/セニアは、派手なカラーリングのタンクやサイドカバーが一目で分かる特徴となっていた。

 フレーム関係では、キャスター角が従来の64°から62°30”に変更されて、高速走行時の安定性がさらに向上していた。また、セニアには、初めてディスクブレーキが採用されたが、これはCB750 用が流用されたものだった。一方、EXPOは2リーディングのドラムブレーキのままながら、タッチが改善され、どちらの仕様もDOHCパワーに見合った充分なストッピング・パワーを得ることになった。また細かな点だが、セニアのフェンダーは前後とも、K1、EXPOとは異なる浅目のものが装着されていた。

 世界に類をみないDOHCエンジンのロードスポーツは、ディスクブレーキを装備したセニアの登場で、いっそう完成度を増すことになった。


ホンダドリームCB450 EXPO/セニア1972y

エンジン:空冷4サイクル・DOHC 2気筒 排気量:444ccボア&ストローク:70×57.8mm 圧縮比:9.0最高出力:45ps/9,000rpm 最大トルク:3.88kg-m/7,500rpm 点火方式:バッテリー 始動方式:セル、キック クラッチ:湿多 ミッション: 5速(1:2.412 2:1.636 3:1.269 4:1.000 5:0.844 )全長:2,115/2,157全幅:775/800全高:1,090/1,150軸距:1,375地上高:140mm車両重量:175/182kgタンク容量:13.5Lキャスター:62°30′トレール:110mmタイヤ:F・3.25−18 R・3.50-18登坂力:20° 燃費:35km/L最高速度:180km /h 0 〜400:13.2秒 価格:27万3千円/29万3千円


CB500 T (1974年)

 高回転/高出力型として鳴りもの入りで登場したDOHCバーチカル・ツインは、デビューから9年を経て、ドリームCB500 Tに搭載されることになった。CB450 の国内最終モデル、K5 をベースにした2 気筒エンジンは、70áoのボアはそのままに、ストロークを7 áo延長、総排気量は498 átに拡大されていた。しかし、逆に4 馬力ダウンで最高出力が41ps/8000 rpm となったエンジンは、低速域のトルクこそ増強していたが、CB450 の過激さは消え失せてしまっていた。4 気筒エンジンのCBシリーズの登場によって、もはやDOHCバーチカル・ツインは、過去のものとなったのだ。CB500 Tは、CB450 の末裔と呼ぶには、あまりにもジェントルなオートバイに変身していた。

風倶楽部

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