CB125 JX (1972 年)
1972年には再びデザイン変更を受け、CB125 はベンリイCB125 JXへと発展した。CB125 JXの最大の特徴は、風変わりな五角形の台形タンクを採用したことで、善くも悪しくもCBの個性は際立つことになった。このタンクはニーグリップ感に優れ、大柄なライダーでもゆとりあるライディングポジションをとることができた。また、JXにはオートテンショナー装備のメカニカル・ディスクブレーキが採用され、ブレーキ性能も格段に向上していた。(ドラムブレーキ仕様のCB125 K6も併売されたていた)
125ccのツイン・エンジンを搭載したCBとしては、このCB125 JXが最終モデルとなった。1万回転以上も嬉々として回る活発な2気筒エンジンを武器にして、いつの時代にも2サイクルのライバル勢を凌駕し続けてきたスーパースポーツの伝統は、CB125 JXを最期に途絶えることになったのだ。その後、1975年に登場したCB125 JXは車名こそ同じだったが、OHCシングル・エンジンを搭載したモデル。こうしたCB125 のドラスティックな変化は、125ccクラスのロードスポーツに対する市場の要求が、絶対的な動力性能よりも、軽快さ優先へと変化しはじめた結果ともいえた。
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