CB250 T/360 T (1973年)
OHC直立2 気筒エンジンを搭載したドリームCB250 は1973年、ニュー・フレーム、ニュー・エンジンを得て、まったくのニューモデルとして再デビューすることになった。新開発のエンジンは、ボア×ストロークこそ56mm×50.6mmと従来型と共通で、性能諸元上の数値にも違いはなかったが、4サイクルの心臓部ともいえるヘッドまわりが徹底的に改良されていた。また、リンク類を介さないダイレクト・シフトの6 速ミッションが装備されたこともあって、走行フィーリングは確実に向上。このモデルチェンジによって、ドリームCB250 Tはさらにスムーズかつマイルドな性格が強調されることになったわけだが、もはや同じCBの名称を冠していても、名車CB72の面影はどこにも見出せなくなっていた。
外装面では、インナーチューブむき出しのフロントフォークが唯一、新鮮な印象を与えていたが、タンク類など主要部分に従来のデザインが踏襲されていたため、CB250 Tイメージは、いささか新鮮さに欠けていた。なお、CB360Tでは、ボアが従来のCB350 の64mmから67mmに拡大され、総排気量が325ccから356ccにアップしたため、360 という表記に変更されている。しかし、最高出力に関しては、逆に31ps/9000rpm にダウンしている。
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