HONDA CB400SUPER FOUR 1992
ネイキッドの流行と、ホンダユーザーの高まる期待に答えるように、ホンダ流の400スーパースポーツモデルが誕生した。CB-1(1990y) 、CB-1type㈼(1991y) に続き400cc で「ブロス」無き後の唯一のネイキッドモデル。カワサキのZEPHYRに対抗すべく、水冷のパワーユニットを用いたところもホンダらしい。空冷が、ノスタルジックな装いを凝らしてしまうと言った傾向を、意識して振り払うかのように、悠然とした堂々のフォルムを作りだしている。フューエルタンクはどこかCBX400F(1981y)風だし、テールカウルはCB750F(1980y) に似た印象も巧みに演出している。パワーユニットはCB-1をベースユニットとして選び、大幅な手直しが施され、出力特性からはCB-1のイメージが全く消されている。低速域からもドッと溢れ出てくるトルク感と、中速域のパンチ力には、扱い易さと力強さの同居した魅力が伴っている。ネイキッドだがらと言った妥協よりは、ネイキッドだからこそと言った強調を十分に図っているように思える。サスペンションは、初期作動でソフトに、スムーズに、タイヤと路面の接地感を損なうことなく働く。通常の路面の変化程度では、多少のギャップにも挙動が乱れ、コントロールを失うことはない。決して限界域を攻めると言ったことが得意な訳ではない。が、ライダーの意思を受け入れる許容範囲は広い。ブレーキシステムは、フロントにニッシン製2ポット対抗キャリパーとフローティングディスク( φ296mm)をダブルで装備。リアには、シングルながらCB1000に与えられた同等のレベル( φ240mm)で対応させている。
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