KAWASAKI Z550/550LTD 1980

KAWASAKI Z550/550LTD 1980

 DOHC4気筒のパワ−ユニットも、もはや特異な神通力を持つでもなく、ベ−シックなパワ−ユニットとして扱われる様になっていた。最も速くこのレイアウトをアメリカンモデルに採用したのはヤマハ(XS750Special/1978y. 3)で、LTD として最初のZ650LTD(1979y.5)は、未だアメリカンとヨ−ロピアンスポ−ツの何方と就かぬスタイルだった。Z400LTD の爆発的な人気に後押しされる様に、'80 年になると、カワサキはKZ1000-G1 LTD を筆頭に、750LTD、550LTD、440LTD、400LTD、250LTD・・と、国内外に向けて大量のアメリカンモデルをラインナップさせてきた。ヨ−ロッパにおいても、高出力一辺倒のスポ−ツモデルに見直しが図られ始めていた頃だった。550cc と言うカテゴリ−は、海外では“コミュ−タ−(通勤車)”としてのもので、国内における400cc のス−パ−スポ−ツとは、ユ−ザ−の捉え方も異なっている。アメリカンにしろ、ヨ−ロピアンスタイルにしろ、好みの違いでの選択で、使われ方に大きな違いはなかった。同じパワ−ユニットを用いたZ550は、Z500とデメンションとて寸分に違わない車体に、ボアを3mm アップさせたユニットを搭載。リアブレ−キをZ500のディスク→ドラムに変えて、フロントさえもダブル→シングルディスクへと簡素化した。コミュ−タ−としてのハッキリとした割り切りが図られている。

風倶楽部

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