ジュノオK型 1954
ジュノオとはギリシャ神話の女神の名。鉄板に替わる新素材FRPを取り入れた革新的モデルとして注目を集めた。ところが、軽量化を図るためのつもりが、鉄製ボディよりも重く仕上がってしまったうえ、オーバーヒート対策にも追われるという事態を招いてしまい、評判のわりに売れ行きは今一つの結果に終わってしまった悲劇の女神。
更には、初代K型の発表からわずか半年で、改良型のKA型をリリース。アンダーパワー解消のため、189ccから220ccへ排気量をアップ。最高出力で2psの向上を実現した同モデルだ
ったが、重量面でのハンディを克服するには至っていない。
ジュノオKB型 1954
急務の改良を余儀なくされたホンダは、さらに同年KB型を発表したが、結局ジュノオの生産はこのモデルを含め、1年半で生産中止となってしまった。ライバルメーカーに先駆けての新素材の採用。そして、屋根部も備える大型のウインドスクリーンは、雨の日にも濡れないようにと考案された画期的なものだったが、その豪華絢爛ぶりが最後まであだとなってしまった。
0コメント