EGLI-HONDA CB500R

EGLI-HONDA CB500R

以前に、こんなマシンが売りに出されていました!!

 何の説明も無く、このマシンを掲載したら…一体何人の人がこのマシンの奇異さに気づくことだろうか。1979年第14回富士グランドナショナルカップレースのエキスパート500クラスでは、あの名手G・クロスビーに予選、決勝ともに勝つと言う決心ぶりを見せたマシンだった。

 CB500…と言えば、故・隅谷守男氏のCB500改を思い起こす人も多く居るはずだ。ホンダワークスの伝説的なライダーに操られたCB500は、コーナーリングマシンと呼ばれる如く操縦安定性に優れた俊敏な機動力を誇っていた。

 写真のCB500は、そのワークスマシンに匹敵しうるモデルでもあった。パワーユニットには、ワークス系のパーツ(RSC)を各所に用い、他に適材適所のパーツを混合配置している。カムシャフト、カムチェーン、ピストンには、ヨシムラ・ディトナ製を…イグニッションシステムにはUSA製ダイナⅢ、キャブレターにはφ31.0mmの京浜CR4連装、マフラーはマキシムワークス…と言った具合だ。

 更に特記すべきは、RブレーキにはRC用のMg製2リーディングドラム。Rショックはコニー製のスペシャルDタイプ。そして最も注目すべきは、フレームとスイングアーム。共にエグリ・ビンセント製が与えられており、メインフレームはレース用に開発されたスペシャルフレームである。

 このフレームは、マンガン鋼を用い軽量化と強度を大幅に向上させた物で、ワークス系を上回る資質を持ち合わせている…とまで評価されたものだ。図太いメインパイプを背負った独特の美しい形体は、何よりも絶対的な剛性を誇っていた。総重量145kg…集合管仕様にすると130kgを下回る驚異的なモノ。フレーム単体であれば、片手で楽々と持ち上げられると言う。

 最高速度250km/h以上と言う、このモンスターマシンを素人が簡単に乗りこなせるわけもないのだろうが、所有欲を多いに刺激するマシンである。

バルブ:RSC IN31.5mm/EX25.0mm

コンロッド:RSC(クロモリ)

クランク:RSC(軽量レース用)

ミッション:RSC(9枚ディスク・Mgカバー)

油圧計:スミス社製(15,000rpm)

風倶楽部

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