HONDA CBR400R 1986
特異なREV 機構を採用した空冷のパワーユニットを改め、水冷の本体にカムギアトレーを配した高性能モデルだった。フルカバードのカウルを持ち、フォークカバーと一体化させたフロントフェンダー等、空力を研究の課題として本格的に導入する計らいも伺える。
VFR400R/VFR750F 等と同じく、ホンダ4 サイクル・スーパースポーツとしては既にポピュラーとなったカムギアトレーン。クランクウエブから2 個のアイドルギアを介してカムギアを駆動。更に、クランクウエブから立ち上がりの一つ目のスーパーギア、カムギアの計3 個のギアには、メインギアとサブギアの2枚を重ね合わせ、スプリングの力で回転方向にズレを与えたセラシ機構を採用。一枚ずつのギアとギアが噛み合う際に、ギア同志の相性により生じるバッルラッシュを、この二枚合わせとなったセラシ機構のギアにより解消。同時にメカニカルノイズの低減にも寄与している。
又、シリンダーヘッドのカムシャフトのメタルベアリングに掛かる荷重は、カムチェーンの場合には下向きに掛かるために、カムホルダーはカムの暴れを抑える程度のもので十分であった。が、ギアトレーンの場合は、シリンダーヘッドのカムシャフトのメタルベアリングに掛かる荷重が、チェーンの時とは逆の上向きとなる。
この為に、カムホルダーはより以上の強度を必要とされる為に、ホルダーと言うよりはカバーと表現した方が適切な意味合いの厚みと幅を与えられている。ギアトレーンの配置は、CBR250R とは異なり#2、#3の間でセンターカムとされている。フレームは「目の字」断面アルミツインチューブのダイヤモンドタイプ。ホイールは前後にS 字断面スポーク・アルミキャストホイール。タイヤはフロント80% 、リア70% 偏平のものが与えられている。
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