KAWASAKI AV50 1982
カワサキとして、初の4サイクル50ccのパワ−ユニットを搭載する。点火方式はムラのないCDI で常に安定した出力を得て、オ−トカムテンショナ−でバルブタイミングのズレをコントロ−ルする等、メンテナンスフリ−のユニットを構成している。出力は中々に力強く、高回転までストレス無く回るが、やはりスポ−ツモデルの比ではない。低速域でも粘り強くトコトコと走る。サスペンションのストロ−ク量はフロント110mm 、リアが90mmを確保されており、前後に40mmスライド可能なシ−トと共にユッタリトしたライディングポジションも図られている。
KAWASAKI Z200 輸出 1982
400RSのエンジンを半分に割ったようなエンジンを搭載するコミューターモデル。国内ではすでに販売は行われてはおらず、海外向けに飲み輸出が行われていた。輸出向けのモデルは、セルモーターのみと成っており国内向けのモデルとは仕様が異なっていた。フロントのブレーキは機械式のまま最後までぁ割ることはなかった。
KAWASAKI KE125 1982
1975y.12から細部に渡る変更を繰り返しながら、引き続きロ−タリ−バルブ方式を採用。ライバルモデル達がモノクロスサスを採用する等で近代化が図られている中、唯一の2本ショックをリアに充てていた。'84 〜'86 年まではカタログラインナップ加わること無く、カワサキはオフロ−ドの125cc クラスにモトクロッサ−KXのみを登場させている。“ボブキャット(125TR/1970y.9) ”や“バイソン(250TR/1970y.6)"の強烈な出力特性に憧れたカワサキファンにとっては寂しいシ−ズンだった。再び復活したのは1986年 2月、KXのメカニズムを強襲したKMX125が水冷でデビュ−。
KAWASAKI KL250 1982
KL250(1977y.11〜) の最終モデル。バランサ−を持たず、出力特性を優先した辺りに独特の乗り味を体験したユ−ザ−は多く居るはずだ。デュアルパ−パスと言うよりは、4サイクルのモトクロッサ−を意識させた創りは、中々に興味深かった。マイナ−チェンジ毎にハ−ドさを増していくスタイルと装備にも圧倒された。が、このモデルを最期に、KL250R(1984y.6) にバトンタッチされる。だが、個性的と言えばKL250 の方が一味強かった。最期にはバランサ−を装備。パワ−で打ち負けることないように、ボアを0.5mm アップ、更にキャブレタ−も大径化(36 φ) している。
KAWASAKI Z250FT 1982
この年には都合2回のマイナ−チェンジが行われている。 1月には、フロントフォ−クにエアのアシストを加え、ブレ−キのディスクロ−タ−を230 →226mm に小径化。更に、キャリパ−も小型として足下の軽量化を図り、サスペンションの能力を高めている。丸→角型になったヘッドランプはハロゲンを使用し、60/55Wと照射率のアップが図られた。又、このモデルからグラブバ−の装備が与えられる等、使用勝手も良くなっている。パワ−ユニットは出力値や特性に変更は無いが、点火タイミングに若干の変更が与えられている。さて、この年の 6月に行われた2回目のマイナ−チェンジでは、点火系の変更が行われ、バッテリ−&コイル点火→CDI が採用されている。このモデルを最期に、'83 年からはGPZ250にバトンタッチされるのだが、Z1000Mk-II (1079y) 流のスタイルと実用域の安定度はとても素晴らしいモデルだった。2サイクルに押されがちな250cc クラスにあって、4サイクルらしさを十分にアピ−ル。Zシリ−ズの神髄を最小排気量でも目一杯に見せてくれた。ステップ回りやエンジン下の処理が、決して峠を攻めるような設定ではない。が、出力的にはパンチ力もあり、高回転を維持しての走りも中々にパワフルだった。
KAWASAKI Z250FS 1982
'80 年に輸出モデルとして生産が開始され、国内には、Z200(1977y.7〜1979y.4)に変わり'81 年12月15日にリリ−スされた。KL250(1877y.11〜) やZ250LTD(1980y.5)と共通のパワ−ユニットを軽快なスタイリングで構成している。'82 年12月 1日に初のマイナ−チェンジを施すが、外観の変更は極僅か、フロントフェンダ−の形状変更に止めている。パワ−ユニットは基本的にZ200→KL250/Z250LTD と共通の設計によるものだが、'81 年と'82 年型では内部にバランサ−を装備して違いを与えている。排気量も246 →249cc アップ。出力値も1ps 向上。重量は1kg 軽減されている。
KAWASAKI Z250LTDtwin-beltdrive 1982
1981年 4月に登場して初のマイナ−チェンジ(1982y.4/ディスクロ−タ−の小径化230
→226mm)を受けたZ250LTDtwin と共に、新たにチェ−ンを廃し「ベルトドライブ」を採用
したモデルがラインナップに加わった。発売は11月10日。チェ−ンの伸びや切れと言った強度に対し、更に耐久度を増したベルトがドライブ機構に与えられた。チェ−ンの引きずり音もなく、撓み等によるトルク変動も極僅かに抑えられて、ギアチェンジの際にもスム−ズな動力性能が得られている。
KAWASAKI Z400GP 1982
ライバル(ヤマハXJ400 、スズキGSX400F 、ホンダCBX400F )が出揃った限りは・・と、Z400FXを打ち切りにして登場させたモデル。リアにはフロ−ティングタイプのユニトラック・サス(減衰4段/プリロ−ドは無段に調整可能)を採用してフレキシブルな対応を図る等、最新の装備を充実させてのデビュ−だった。フロントサスは、左右同調を図るイコライザ−付きのセミエアタイプ。ストロ−クは前180mm /後140mm と比較的大き目だ。5本スポ−クの新型のキャストホイ−ル。ブレ−キは不等ピッチ多孔式のロ−タ−とメタルパッド採用のトリプルディスク。フロントロ−タ−は、400FX よりも有効径で4mm(230 →226mm)、厚みで1mm(5 →4mm)小径薄肉化を図り、リアは有効径はそのままに(226mm) 厚みだけを1mm に、それぞれ軽量化を図った。このブレ−キのタッチ&フィ−リングは素晴らしく、高められた出力系に見合った制動能力を示してくれた。パワ−ユニットは基本的にはFXを踏襲しながらも、大幅な改良が行われている。カムシャフトのリフト量を0.5mm アップ(7.5→8mm)、バルブの作動角を254 →260 °と6 °ワイド化(開閉角をそれぞれ3 °)。キャブレタ−はVM21P をSUタイプのK26Vに変更し大径化(24 →30φ) 。シリンダ−の吸気ポ−トも25→28φに拡大。圧縮比を9.5→9.7 に高める等、かなりの見直しが図られたと言える。3 月のデビュ−に始まり、 5月には新色エボニ−、 7月にはライムグリ−が追加されている。
KAWASAKI Z400FX 1982
Z400GPの登場で、一度はラインナップから外されたZ400FX。ユ−ザ−の熱い希望で再デビュ−が果たされることになった。内容的にはE4型(1981y.8) で、点火系にトランジスタが与えられ、フロントにセミエアタイプのフォ−クが装備されたもの。本来の最終型となるはずだったモデルは、1982年 1月に500 台の限定でスペシャルカラ−を纏ったE4A と呼称されるもので、写真のモデルはE4B(発売12月 1日) と呼称される。このモデルは'83 年も引き続き発売され、最期のFXを偲ぶユ−ザ−の手に渡って行った。
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