KAWASAKI KL250R/KL600R 1984

KAWASAKI KL250R 1984

 KL250(1977y.11〜1982y.11) の躍動感溢れるスタイリングと走りを活かしながら、大幅なモデルチェンジを図り、近代的な戦闘力が与えられたモデル。水冷4サイクルDOHC-4バルブ、フロントディスクブレ−キ等、4サイクルオフロ−ドモデルとしては初の採用でもあった。パワ−の28psもクラス最強のスペックで、人気も一気にライバルを抜き去った。リアにはボトムリンク式のユニトラック・サスにアルミ角型のスイングア−ムも奢られ、価格もクラストップとなる。パワ−ユニットは、ボア&ストロ−クを従来よりもショ−トストロ−ク化(70 ×64mm→74×58mm) し、11:1の高圧縮からプラス6ps の出力向上が図られている。2軸バランサ−を装備し、強力なパワ−を高回転域までストレス無く回す辺りは、ロ−ドスポ−ツ車並のものとも言える。フレ−ムは、パワ−ユニットを囲む前半分がスチ−ル。シ−トレ−ルや後部はボルトオンでアルミ材が使用されている。最新メカを搭載したとは言え、扱い易い出力特性とソフトな操縦性はツ−リング向き、決してハ−ドにオフロ−ドを攻めるタイプでは無い。追従す

るライバルモデル達が装備をハ−ドに転換していく中で、これ以降以外にも大きな変更はおこなわれなかった。


KAWASAKI KL600R 1984

 デビュ−当時は未だ、国内にあって最大排気量のデュアルパ−パスモデルだった。同じ年の 8月にはホンダがXLV750R やXL600R(1985y.8) を続投するが、日本の市場向きのモデルではなかった。KL600Rにとっても、限定200 台と言う制限付きでの販売だった。KL600Rの最大の特徴は、軽量化への努力である。アルミ材を多用することで、同じシングルのパワ−ユニットをもったXL600Rと較べても22kgもの軽量で仕上がっている。始動はキックのみでデビュ−するが、'85 年 2月からはセルが装備され、使用感にイ−ジ−さも印象付けたものとなっている。水冷のパワ−ユニットは、当初ボア&ストロ−ク96×78mmの564ccでスタ−トしているが、'87 年 3月には651cc(B&S:100 ×83cc) のKL650 に転換を図られている。KL600Rの出力は、どちらと言えば控えめな数値で、低速域からも沸き上がってくるようなズ太いトルクで、どこまでも加速を続けると言ったフラットトルクを印象付けている。勿論、水冷4サイクルDOHC-4バルブの最新メカは、欲しいだけのパワ−を瞬時に発生させてもくれる。フレ−ムはダイヤモンドタイプ。KL250Rと同じくアルミとスチ−ルの合成で仕上げられている。

風倶楽部

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