KAWASAKI GPZ400F-II 1984
カウリング装着が全盛時に、敢えてネイキッドに挑んだ意欲作。GPZ400F のマイナ−チェンジ(1983y.11/51ps→3ps アップ)から遅れて'84 年 1月にデュ−。同じパワ−ユニットを搭載しながらも、このモデルのスパルタンさは、スタイル上で更に強調されていた。カウルレスでの重量面でのメリットは僅かマイナス 3kg。しかし、ハンドリング面ではかなりの違いが軽快感となって現されている。サスペンションはイニシャルが少なく、ダンパ−効果の高い設定で、ソフトにショックを吸収し、荒れた路面でもフワついた印象は無い。以外にピ−キ−な出力特性が嬉しい。
KAWASAKI GPz400F 1985
カワサキ伝統の空冷インライン・フォアを継承してきたGPZ400 F最期のモデル。デビュー(1983y.3) 以来、熱狂的な支持に支えられながらも、水冷化によるライバルモデル達の進化に対しては、既に対抗する術をなくしていた。現在のネイキッドブームにあるような空冷を象徴的に扱うのではなく、この時期の空冷モデルは、ひとつの時代の終焉を告げるべく、ユーザーにとって離れ難い味わいを醸しだしていた。DOHC 2バルブインラインフォアが、Z400FX(1978y.3) 以来カワサキの伝統を築くまでには、多くのライバルモデル達との熾烈な戦いがあった。それだけに話題に欠くこともなく語り次がれZ400FXもまた伝説的なモデルとなった。GPZ400Fは、次の時代への橋渡しをキッチリと果たし、数年後に再び沸き上がるネイキッドブームの立役者「ゼファー」への秘策を練るべくモデルの原型として生産を停止された。パワーユニットは、排気ポートに鏡面仕上げを施す等、細部に渡り精度を高められたもので、完成度とともに熟成化を果たされたものだった。ライバル車が、例え4バルブを象徴とするも、技術的なレベルでは何ら劣るところのないことも示していた。実際、出力特性のフレキシブルさにおいて比類なきモデルとも評価された。タイヤの前後18インチの設定においても、絶対的な安定感を示したもので信頼性も高い。足回りは、フロントに3段階の強弱を選択出来るブレーキ機能連動型のアンチダイブ機構を装備。ブレーキング時にギャップを通過する際には、機能をオートキャンセルしてショックをソフトに吸収する優れたシステムだ。リアはプログレッシブ特性を際立たせたユニ・トラックサスペンション。また、フューエルゲージ、オイル、バッテリー、サイドスタンドの収納忘れ等のインジケーターをフューエルタンク上部に配置する等、安全設計も入念に果たされている。
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