KAWASAKI ZEPHYR 1100/RS 1996

ZEPHYR1100/RS 1996

 1995年の東京モーターショーで発表された出品されたモデルには、タンクロゴにZEPHYRではなく、KAWASAKIのロゴが飾り付けられていた。スポークホイールが新たに採用されて従来モデルとの識別が図られ、ZEPHYR1100RSとネーミングが与えられ、1997年2月に発売されている。

 スポークホイールの採用で、車重は6kg増加しているものの、充分すぎる最大トルク値9.1kg-m/7000rpmを得ているために、何の違和感を覚えることなく車重243kgをコントロールできる。

 RSがベーシックモデルと異なるのは、他に…タンクに配した極太の2本ストライプをあしらったニューグラフィック、そして…リアサスペンションのスプリングにメッキを採用している点である。ベーシックモデルの84万9千円に対し、RSは87万円と2万1千円の差があるが至極妥当な範囲内に収められている。

 1992年3月の発売以来ZEPHYRの頂点モデルとして君臨を続けて来たものの、ZRX1100への引き継ぎの時期が迫ってきていた。大径ボアによるノッキングの異常燃焼を防ぐ為のツィンプラグの採用やデジタル点火方式で武装した最新鋭の空冷にも時代の波は容赦なく荒波を打ち寄せてくる。ユーザーの嗜好の変化を読み取るには難しい判断が必要になる。新しいものへの転換には希望もあり夢も抱けるのだが、自らが生みだしたものへの決別には執着を振り払っての別れとなる辛さがある。

 この空冷4気筒エンジンの出力特性は、当然に穏やかに…どの回転域からもパワーを引き出せる扱い易さが魅力。サスペンションの設定は、初期作動時にはソフトに…負荷の増大時にはシッカリと車体を支えてくれる応用性が設定されている。こうした車体の安定性に身を委ねていると、空いた高速道路では、いつしかアクセルを絞り込んでいて、リミッターが作動して初めてスピードオーバーに気づかされるといった危険性も生まれる。ユッタリしたポジションも幸いして疲れ知らず、遠乗りできる利点も生まれてくる。今は無き空冷4気筒…この味わい深さ懐かしくはないですか!?

ZEPHYR1100 1997y

エンジン:空冷 4サイクルDOHC 2バルブ 4気筒 排気量:1,062cc ボア×ストローク:73.5×62.6mm 圧縮比:9.1 最高出力:93ps/8,000rpm 最大トルク:9.1kg-m /7,000rpm 点火方式:CDI 始動:セル クラッチ:湿多 ミッション: 5速 (①. :2.500 ②: :1.666 ③ :1.291 ④ :1.035 ⑤ :0.931) 全長:2,165 全幅:780 全高:1,115 シート高:795軸間距離:1,495 地上高:135mm 重量:243kg 燃料タンク容量:19  燃費:30km/  キャスター:27°トレール:110mm タイヤ:F・120/70-18 R・160/70-17 価格:84万 9千円

ZEPHYR1100RS 1997y

エンジン:空冷 4サイクルDOHC 2バルブ 4気筒 排気量:1,062cc ボア×ストローク:73.5×62.6mm 圧縮比:9.1 最高出力:93ps/8,000rpm 最大トルク:9.1kg-m /7,000rpm 点火方式:CDI 始動:セル クラッチ:湿多 ミッション: 5速 (①2.500 ②1.666 ③1.291 ④1.035 ⑤0.931) 全長:2,165 全幅:780 全高:1,115 シート高:795軸間距離:1,495 地上高:135mm 重量:249kg 燃料タンク容量:19  燃費:30km/  キャスター:27°トレール:110mm タイヤ:F・120/70-18 R・160/70-17 価格:87万円

風倶楽部

バイク全般のヒストリーが中心となります。バイク好きの人たちが気軽に閲覧できるようにオープンな状態を保っていきたいと願っています。アメブロに掲載してきた記事が多くはなりますが、補足を加えていきます。

0コメント

  • 1000 / 1000